Neva Eva

非常識のカタマリ
 カッ! となってやった。

「……っ、……っ!」
「あー、あー、馬鹿だねー。折れた腕で他人を殴れば、そーりゃ痛いわな」
「あ……アンタのせいだろがっ!?」
「あー、はいはい、睨むな喚くな。俺が悪うございましたー。つうか、殴られた俺もそれなりに痛かったわけだし、とりあえず痛み分けってことでよくね?」

 よくない。
 ってか、痛みが分かち合われてない。絶対俺の方が痛い。

 そんでもって、目の前で煙草咥えたまんまにやにや笑ってる校医が全力でムカツク。

「今回の被害者は“白の宮”の連中かー。しっかし数が多いな」
「しれっとさらっと被害とか言うな」
「あー、悪い悪い。どっちかってーと、とばっちりっつった方がより正確だわな」

 何か余計悪くなった。
 が、確かにその方がより正確だ。真実だ。

 ぐるり、と周囲を見回す。さして広くもないが狭くもないここは、医療用の部屋だ。本殿の端っこの方に位置するこの部屋の中には、今や所狭しとあちこちに人が転がされていた。
 ベッドの数なんて最初っから足りてない。本気で文字通り、その辺の床に転がされてる。一応、下に毛布や何かが敷かれているのがせめてもの優しさっていうか。

 ちなみにこの転がされてる人間、全部が“白の宮”所属の魔法使いだ。大体が駆け出しの奴らばっかで、俺もそのなかの一人ってところ。
 で、転がされてる理由、ってのがまたアレで、病気とかじゃなくて、怪我。ここにいる全員が、怪我人。かくいう俺も、ばっきりと右腕が折れてる。……思い出したらすんげぇ痛くなってきた。

「つうか、こんだけ判りやすく被害出しといて、その原因の宮の連中が揃ってけろっとしてんのがすっげぇよな」
「すげぇ、っつか、いっそムカツクのも通り越して呆れる。何、アレ。何で爆発の中心部に近い場所にいた奴らの方が軽傷なわけ?」
「“藍の宮”だからだろ」

 あっさりと、答えにも何もなっていない台詞を返された。
 ……答えにもなってない割には、すごい説得力だ。

 何のことはない。いつも通り、“藍の宮”の連中が無茶苦茶な実験をして、これまた派手な失敗をやらかしただけだ。
 何をやってたんだかは敢えて聞きたくもないが、実験の失敗により“藍の宮”の建物は半壊。で、“藍の宮”近くの広場で実習をしてた“白の宮”所属の駆け出し魔法使いが複数その爆発に巻き込まれて重軽傷。爆発の中心部にいたはずの“藍の宮”の連中は、掠り傷程度の軽傷もしくはまったくの無傷。……明らかに何かおかしい。
 建物に重大な被害は出すわ、無関係の人間巻き込むわしてるくせに、当事者どもの被害がほぼ皆無ってどういうことだ。釈然としないにも程ってモンがある。

「いや、だから“藍の宮”だからだろ」

 繰り返し、校医はのたまった。

「無駄に頑丈に出来てんだよな、あいつら。あー、や、無駄じゃねぇのか。頑丈じゃなけりゃ、既に数回は死んでんだろうし」
「訳判んねぇしその事実がムカツクし頑丈ってだけで済むようなことでもねぇし」

 ていうか、済ませたら人間として終わってるような気もするし。

 とばっちり……、確かにとばっちりだ。実験に失敗した宮の人間は全員がぴんぴんしてて、たまたま近くにいた俺らが今ここでうんうん唸ってるとか、とばっちり以外のナニモノでもない。
 “藍の宮”の人間に常識はないのか、と呟いた俺に、校医はまぁ常識の無さで言えば“藍の宮”よりもあっちの方が数段上だけどなー、と独り言のように口にした。

「? どういう……」
「―――― さーて、さっきも言ったが、こりゃもう俺の手には負えんな。無理無理無理、怪我人が多すぎるわ」
「っ、だーから医者が率先して匙投げんなっ!」

 再び頭に血が上り、右腕を振り上げかけたが、すんでのところで思い止まる。振り上げた腕が痛んだ、ということもあるし、ついさっきそれと同じことをして痛い目見たことを思い出したせいもある。学習能力。
 しかしこの校医はやっぱり真面目にムカツクな。

「つってもな、無理なもんは無理だわ」

 ふーっと、長く煙を吐き出しながら、そりゃ、普通に薬塗り込んだり腕固定したり包帯巻いたりは出来るけどな、と校医は言った。

「それ、普通の町医者と変わんねぇじゃねぇか」

 仮にも魔法学院の校医なんだから治癒魔法ぐらい使えよ、と言った俺に、校医が再び煙草を咥えながらちょっと嫌そうに眉を顰める。

「だーから、怪我人が多すぎるっつってんだろ。重症患者から順に治してくとしてもな、ここにいる連中全部治そうと思ったら、先に俺の魔法力の方が空になるわ。無理無理」
「使えねぇ」
「言ってくれんじゃねーか。つうか、お前ら自分でどうにかすりゃいいじゃねぇかよ。“白の宮”の魔法使いなんだからよ」
「…………駆け出しに無理難題言ってんなよ」

 痛いところを突かれて眉を寄せた俺に、校医は笑った。使えねぇな、と。…………本気でムカツクんだが殴ってもいいだろうか。幸い左手は無傷だ。
 つーかこの校医、勤務中でも煙草は手放さねぇし、言動はいい加減だしでぱっと見良いとこが見当たらないが、腕だけは確かだ。悔しいがそれは事実で、その校医が無理だと断言したことなんて、駆け出しの魔法使いでしかない俺たちにはもっと無理だ。治癒魔法は何よりバランスが難しい。

「……三日後に校外で実地訓練とかあんだけど」
「そーりゃ無理だな、諦めろ」

 即答で校医が答えた。……もうちょっと返答までの間を寄越せ。

 不本意ながら、無理という校医の言い分も判らなくもない。
 が、それでも文句のひとつやふたつ投げつけたくなるのが人間というものである。心が狭いとか言うな。八つ当たりぐらいさせろ。
 むっと眉を寄せて口を開こうとしていた俺に、校医ははた、と表情を動かした。短くなった煙草を灰皿へと押し付け、あー、と短く声を上げる。? 何なんだ。

「アサカ」

 唐突に名前を呼ばれて、目を瞬かせた。

「何だよ?」
「お前、運良い方か?」
「は? や、まぁ、悪くはねぇと思うけど……いや、待て。“藍の宮”の実験失敗に巻き込まれて、今ここでこうして怪我してる時点で運は良くねぇ気がする」
「でも、あの中では一番軽傷じゃね? お前」

 そういう意味では運良くね? と校医が言う。その評価微妙。

「……まぁ、ぶっちゃけ賭けみたいなもんではあるが、試してみんのも一興ってか」
「? 何の話だよ?」

 一人で納得してんなよ、と不満の声を上げた俺に、校医は新しい煙草に火を点けて、そのまま右の人差し指で俺の後ろにある扉を指差した。


「ちょっとお前、ひとっ走り“紫の宮”まで行って人呼んでこいや」






   * * * * * * * *

 “紫の宮”。

 それは、名前を聞いたことはあれど、実態がまるで判らないという、そもそもの前提からして不明極まりない宮だ。
 “赤の宮”みたいに攻撃に特化されているわけでもなく、“白の宮”みたいに護りに特化されてるわけでもない。“藍の宮”みたいに、知的探究心がどっかに突き抜けてるわけでもない。
 何のためにあるのだか良く判らないうえに、どんな役目を担っているのかさえ不明とか……怪しいにも程がある。

 あと、何かこう……最終兵器的な扱いされてんだよな、あそこ……。
 噂でしか知らなかった場所に足を踏み入れた後、そこにいた人間を非常に複雑なカオをして連れて帰って来た俺を見て、校医は煙草を咥えたまま驚いたように軽く目を瞠った。

「うっわ、アサカお前すげぇ。マジすげぇ。強運認定しちゃる」

 そんな訳の判んねぇことを言う校医の視線の先にいるのは、俺が連れて来た“紫の宮”所属の二人だ。大体、十三~十四歳ぐらいか。まだ幼いと称せそうな、少年と少女が一人ずつ。

「“紫の宮”で一番無難で、しかも文句なしに強力な組み合わせ連れて帰って来るとか、マジで強運。すっげ」

 にやりとした笑顔を浮かべながら、やっぱり訳の判んねぇことを言う校医に、赤い瞳をぱちぱちと瞬かせながら少年がきょとんと首を傾げた。

「ほぇ? オレ達呼んだの、先生?」
「おー、そうそう。お前ら、っつか“紫の宮”の人間誰か呼んで来い、っつっただけなんだけどなー」
「……今、宮にはあんまり人が残ってないから」

 消去法で私たちが来ただけ、と抑揚のない声が告げる。こちらは、少年の隣に立つ少女のもの。少女が口を開いたのに合わせて、長い銀色の髪がさらりと揺れた。

 ……自分で連れてきといて何だが、“紫の宮”の人間とは思えない二人だ。緊張しながら“紫の宮”まで赴いて、出て来たのが赤い瞳の少年だった時には一瞬ナニゴトかと思った。真剣に来るとこ間違えたかと思った。最終兵器と、目の前の少年少女のイメージがうまく結び付かない。
 オマケに少年の方、ここに来るまでに何にもないところで何回も転び掛けてたし転んでたし。…………最終兵器?

「や、消去法バンザイ。お前ら引き当てたアサカの強運にもバンザイ。―――― っつーワケで、あれ、どうにかしてくんね?」

 火の点いた煙草の先で指し示したのは、ベッドやら床やらにごろごろ転がってる“白の宮”の駆け出し魔法使い共。……未だに俺以外まともに動ける人間もいねぇ、ってのはどういうことだ、と今更のように思う。
 少年は校医の指し示した方へ素直に視線をやって、うわぁ、と声を上げた。

「どしたの? これ」
「“藍の宮”の実験失敗の成れの果て。とばっちりの“白の宮”の図」
「……言葉選べや、アンタ」

 簡潔すぎて、ちょっと泣けてきた。
 判り易いがミもフタもねぇ説明をしてのけた校医に、少年はまたうわぁ、と声を上げた。

「懲りないね、あの人たち」
「懲りねぇよなぁ?」
「傍迷惑だけど、それが“藍の宮”の存在意義。改善は無理。懲りてたら、それはもう“藍の宮”じゃない」
「…………」

 今何かすげぇこと言った。

 悪意も、それ以前に感情すらも薄く淡々と言い切った少女は、さらりと銀の髪を揺らしてことりと首を傾げた。その仕草が少年のものと似てて、二人並べてみると妙に和む。んでもって、更に“紫の宮”のイメージから遠ざかる。
 首を傾げた少女は、感情の読み難い淡々とした表情で校医を見やった。

「……この人たちを、治せばいいの?」
「頼めるかね?」
「……どうする? ラズ」
「え、何それ。オレに訊く?」
「だって、実際に癒すのは、ラズだもの」
「え、何それ。決定事項?」
「うん。さすがにこの人数を、一度に全部癒すのは私も無理。だから、私はサポートするから、ラズがやって?」
「うー、シアでもできると思うけど?」
「無理。魔法力が少し足りない。ラズなら余裕」
「ええええぇー?」
「余裕」

 何故だかその単語を少女は繰り返した。
 ……いや、ていうか、ちょっと待て?

「……センセ」
「んぁ? 何だ?」
「俺の耳が確かなら、何かこれだけの怪我人いっぺんに癒すとか、そういう話してねー? あの子ら」
「してるな」
「……してんのか」

 即答で肯定か。
 そういう、常識範囲外の話を世間話のテンションでしてるってか。
 しかも、それを余裕でやれちゃう魔法力ってか。……どんだけだよ!

「よーく見とくといい」

 頭を抱えた俺を見てにやにやと笑った校医は、煙草の煙を吐き出しながら、瞳を細めた。

「頭抱えてねぇで、あの子らをしっかり見とけ。参考にはならんが、珍しいモンは見れる」

 ふっと、再び校医は息を吐き出した。
 白く煙る視界の向こう側、話し合いは終わったのか子供達が互いの手を取り合って、瞳を閉じている。

 ピリ……と、一瞬だけ肌を刺すような緊張が過ぎった、刹那。


『―――― 水よ。数多の生命に繋がる根源の泉よ、我が声を聴け』


 涼やかな、声が響いた。
 鈴のような、少女の声。


『我が名はシアニー・エンデ。水よ、その眷属に連なる者、エンデの名において命ずる。今ここに、力を』


 歌うように紡がれたそれは、紛れもない呪文《スペル》。
 力を帯びたそれは、大気を震わせ、空間を支配する。

 ぞくりと、した。
 怖いとか、そういうのとは違う。もっと別の……本能に直接訴えるような、何か。

 広くもない、狭くもない、そんな部屋の中に力が満ちた。そんな感覚だった。

 たったひとつ ―――― 少女の呪文《スペル》ひとつで。

 さっきまで、会話してたはずの校医さえも遠い。
 世界が、遠い。声さえも出せない。

 けれど、そんな世界の中で。

(…………あ)

 少女の隣で、少年が笑った。
 赤い瞳を細めて、ふわりと。それだけで、また世界が色彩を変える。

 空間を支配していたはずの力が、少年の中へと溶けてゆくのを感じた。はっきりと判ったわけでもねぇけど、多分そう。
 莫大な力をその身体に宿して、それでも少年はふんわりと笑ってる。この状態で笑えるのだと、そんな妙な感心の仕方をした。……ってか、今なら声、出そう。いや、出さねぇけど。出せる雰囲気でもないけど。


『願え、願え、切なる祈り。救いの手を差し伸べ、小さき者たちにせめてひと時の安らぎを与えん。―――― 紡げ、癒風《イブキ》』


 こちらもまた、歌うように。
 今度は、本能に訴えかける何かを感じない。

 力が、空間に満ちてゆくのは判る。怖いぐらいに濃密な、何か。
 多分、魔法力とかが目に見えたとしたら、今室内すげぇことになってると思う。目なんて、開けてられねぇんじゃねぇかと。

 だけどそんな状況なのに、逆に不思議と肩の力が抜けた。その理由なんて、俺は知らねぇけど。
 室内にも関わらず、風が緩く渦を巻きながら吹き抜ける。吹き抜けた風は、僅かな暖かさを孕んでいた。それはまるで、抱き締められた時の温もりのような。あったかいな、とぼんやり思って、そこで初めて腕の痛みが引いてることに気が付いた。

「……あ? 痛くない??」

 え、と思ってぶんぶんと右腕を振ってみるも、やっぱりまるで痛みを感じない。……え、何だこれ。

「…………治って、る?」

 見れば、さっきまでうんうん唸りながら床に転がってた奴らも、狐につままれたみたいなきょとんとした表情で次々と起き上がってた。

 ……え、何? マジ、で?
 マジで全員、キレイに治しちまったとか、言う……?

「あー、あー、相変わらず見事なモンだ」

 ガシガシと頭を掻きながら校医が言う。それを半ば呆けて見上げた俺に、校医は間の抜けたツラになってんぞ、と笑った。

「聞いたことねぇか? 『歩く非常識』の噂」
「あるくひじょうしき……」

 呆けたまま、言われた言葉を繰り返す。
 ……何か聞いたことあるな、それ。確か……、

「存在自体が非常識っつー……魔法使い?」

 魔法使いの常識とか、そもそもの属性の問題とか。使い魔とか、魔法力量とか。
 その辺全部が規格外だと噂される魔法使いの話を、確かどこかで聞いたことがある。『歩く非常識』とか、何かすんげぇ呼び名を付けられたもんだ、と他人事ながらにいっそ感心した記憶があるんだが。

「そー。それが、アレ」

 アレ、と言いながら、校医が指し示したのは赤瞳の少年だった。

 アレ、イコール、『歩く非常識』。

「……そっか」

 とりあえず、納得した。

 サポートに回る、と言って、室内に途轍もない水の力を呼び寄せた少女も十分すごいっつーか常識が微妙なとこだけど。
 その途轍もない力を自分の中に取り込んで、平気なカオして笑って。なおかつそこに自分の力を上乗せして呪文《スペル》を展開させて。
 ワケ判んねーぐらい膨大な上に、多分水と風とかいう複合魔法力を利用した治癒系の魔法を、暴走させることもなくきっちり制御して発動させて。

 ちょっともう一般のレベルってどの辺よ? ってぐらい広範囲かつ精度の高い治癒の効果を生み出すとか、本気でどうなんだ、と俺は言いたい。常識どこ行った。
 ああ、確かに歩く非常識だよ。間違ってねぇよ。納得するしかねぇだろうがよ!

 しかも、当の本人は、といえば、

「先生ー、終わったよー。これでいーい?」

 ……こうだもんな。
 にっこり笑顔で朗らかに言ってくれちゃうんだもんな。

 ちょっと人間として疲労の色ぐらい見せとこうぜ! あんな魔法使った後なら特に! 何でピンピンしてんだよお前!

 目の前でにこにこと笑うのは、非常識のカタマリ。
 それに対して、慣れているのか何なのか、校医の態度はものすごくフツーだった。俺に対してのそれと、ほとんど変わりゃしない。おう、ありがとな、と言いながら乱雑に少年の頭を撫でる校医を見やって、俺は深々とため息を吐いた。


 ……とりあえず。

 ありがとうぐらい、言っとくべきか?








 “紫の宮”は、良くも悪くも規格外な人間が集まるのだという。

 言葉を選ばずに言ってしまうなら、“白の宮”、“赤の宮”もしくは“藍の宮”にいた場合きっぱりと周囲から浮いてしまうような人間 ―――― 要するに他に行く場所のない、能力的に異質な人間が集まる宮なんだそうだ。


 校医の説明に、俺はまたため息をひとつ。
 ……そりゃ、まぁ、最終兵器な扱いもされるわな。そういう人間ばっか集まってんだもんな。

 で、更に数日後。
 “紫の宮”の人間が、“藍の宮”に協力を要請されて。そんで何が気に入らなかったんだか、その後“藍の宮”の敷地に大穴を開けて帰ってったっつー話を聞いた。
 遠目に見たその穴とやらは、地面が抉れてるとかいうレベルもとうに通り越した、本気で正真正銘の穴だった。
 埋めるのが大変そうだ……と思った俺の思考は、異常な事態に慣れてきてたのか、ただ単に現実逃避気味だっただけなのか、その辺は自分でもよく判らない。

 ……が、とりあえず。
 この時、初めて俺は、数日前の自分がいかに危ない橋を渡ってたのかを知った。
 同時に、校医が「お前の強運すげぇ」と言ってた意味も、何となく悟る。

 …………今更のようにちょっとばかり冷や汗が出た、とある日の昼下がり。

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